2022/09/16【引退報告】山田学選手
山田学選手が北海道マラソンをラストレースに現役引退することとなりました。
青山学院大学を卒業し、2015年スズキ株式会社に入社、8年目のベテラン選手です。
青山学院では箱根駅伝を走ることはありませんでしたが、才能を認められた選手でした。
山田選手の自己記録はほとんどが近年のものです。
8年間でここまで記録を伸ばしてきました。
ハーフマラソン1時間4分36秒→1時間3分00秒(2022)
フルマラソン2時間19分31秒→2時間13分02秒(2022)
5000m14分19秒→14分09秒(2021)
入社から順当に記録を伸ばしたわけではなく、つらい時期も多く経験してきた選手でした。
どんないいい練習を積んでもレース終盤で足が攣ってしまったり、嗚咽で呼吸が出来ない症状が
学生時代から続いていました。
2019年から藤原新ヘッドコーチが就任してから山田選手の急成長がはじまりました。
素直で何でも吸収する山田選手、藤原コーチが考案したメニューをこなし
長年治らなかった症状が改善していきました。
暖炉の火おこし、サプリ、治療器、藤原さんの感覚意識の指導、藤原さんの膨大な知識から
すべてを試していきました。中には全く効果がないものもありましたが、着実に改善していきました。
青山学院時代から秘密兵器といわれた男の進化のはじまりでした。
2019年に出場した上尾ハーフマラソンで学生時代の記録を1分33秒更新し
マラソンもこの流れで好記録連発!!とはいきませんでしたが、フォーム改善にも着手し
2022年東京マラソンで自己記録を3分以上更新することができました。
※2022年東京マラソンで大幅に自己記録を更新する山田学選手
諦めない心と素直な姿勢が8年目にようやく結果に結びついてきました。
部屋が汚かったり、財布を無くしたり、フードや襟が服の中に入っていたり、
抜けている部分の改善は残念ながらありませんでしたが、走ることだけは誰よりも素直に取り組み
成果をだしました。2022年の清流ハーフマラソンで63分00秒を切ることが現役続行の条件の中
それをクリアする激走をみせます。
追い込まれてから力を発揮した山田選手の走りにはとても感動しました。(筆者が選ぶ山田選手のベストパフォーマンスも清流ハーフです。)
※引退をかけたレースで63分00秒の自己記録で自身最高の走りを見せた山田学選手
なんとか現役続行し北海道マラソンでMGCを取るための準備段階で、怪我と体調不良により
全く走れない期間があり大会参加も厳しい状態でしたがラストにかける強い気持ちでスタートラインにたち、
完走することができました。満足のいく結果ではなかったと思いますが、あの状態から走ることは今までの積み重ね何だと感じました。
山田選手は年が離れた後輩とも仲が良くムードメーカーです。誰とでもすぐに打ち解けます。
そんな人柄が今のスズキチームの良い雰囲気を作ってくれました。
この8年ひたむきに走ることと向き合い、多くの苦難を乗り越えた山田選手
本当に長い間お疲れ様でした。ほんとうにありがとうございました。
※ラストレースの北海道マラソン力を振り絞る山田学選手
山田学選手からのご挨拶
8月28日の北海道マラソンをもちまして競技を引退することになりました。
入社して7年半スズキに貢献できるような結果を残すことができませんでしたが、それでも自分の可能性を信じてくれたクラブスタッフ、職場の皆様のおかげで満足できるまで陸上競技を行うことができました。
スズキでの競技生活を振り返ると、試合や練習中に足の痙攣、差し込み(腹痛)、嗚咽が止まらなくなる等多くの問題を抱えていて、
改善策を考え実行し失敗に終わるの繰り返し、試合の日が近づく度にまた足が攣ったらどうしようとマイナス思考になり何度も挫折し走ることが嫌いになっていました。
ですが藤原ヘッドコーチとの出会いを機に徐々に改善することができ正直諦めていたマラソンを再スタートし、自分がスズキで最初にサブテンをするんだという目標を本気で想えるようになりました。
そう想えてからの3年間は本当に楽しくて、何でもいいから試合で今の力を確認したい昔できなかった練習に挑戦したいと、強くなる為にいろんなことを考え挑戦できるようになれたと思います。
きっかけさえ掴めば人は変われると身をもって知ることができました。
スズキで7年半競技を行えたことで、走りだけでなく人として大きく成長できたと思えます。
これからは何事にも挑戦するという気持ちを忘れずに一社員としてスズキに貢献できるよう努めて参ります。
長い間スズキで競技ができたこと本当にありがとうございました。
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